亜樹の 萩尾望都作品 感想日記

*ポー復活で舞い戻ってきたファンがゆっくり綴ります。ネタバレご了承ください

(40)「ポーの一族」イラスト集~「1ページ劇場」

久々の「ポーの一族」旧作イラスト集、まずは2つの「1ページ劇場」をご紹介いたします。
「1ページ劇場」については過去にも記事を書いておりますので、よろしければ併せてご覧くださいませ。

(19)「1ページ劇場――ポーの伝説によせて――」 - 亜樹の 萩尾望都作品 感想日記


特に記載のない限り出版元は小学館です。
ほとんどが古い雑誌のコピーの画像ですのでコンディションが良くないものもあります。どうぞご了承ください。
このイラスト集は旧作のレアなイラストをご紹介してファンの方にポーの世界をより楽しんで頂きたいという思いで作りました。萩尾先生ならびに小学館様より削除のご要請がありました場合は速やかに削除いたします。

 


「1971年12月10日のひとりごと」


別冊少女コミック』1972年2月号

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裏写りしているのが残念ですが、エドガーとメリーベルが初登場した記念すべきイラストポエムです。
詩と左下の吹き出しの文字は次のとおりです。


「青いぼくたちの世界へおいで
霧とたそがれの ぼくたちの世界へおいで
きみには 永遠の命をあげよう
ただ その白いうなじに
一度だけの キスを許してくれるのなら…

血とバラと
伝説と恐怖の中に住む
われら 吸血鬼の一族に
きみも くわわりたまえ

…さあ …手を…だして…」

 

「筆者は吸血鬼(バンパイア)の兄妹のお話をかきたくて うずうずしてるのです。12. 10」


吹き出しの「吸血鬼」には「バンパネラ」ではなく「バンパイア」とルビが振られていますね。
バンパネラ」は萩尾先生の造語なので、作品発表前のこの時は「バンパイア」の方が通りがいいと思われたのかもしれません。
ちなみに作品中に初めて「バンパネラ」という言葉が登場したのは2作目の「ポーの村」です。


この「1ページ劇場」にはタイトルがありませんが、1976年の『週刊少女コミック』増刊号に再録された時にタイトルが付けられました。
それが下の画像です。


『週刊少女コミック増刊フラワーデラックス』1976年8月刊

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右下にあった「萩尾望都」の名前が消され、その下に「――1971年12月10日のひとりごと――」というタイトルが加えられています。
また、絵の上にあった「1ページ劇場」の文字が右側に移動しました。
詩は同じですが最下行の「だして」が「出して」と漢字になり、アキが一部詰められています。


デビュー40周年原画展で展示されたのは、この原画のようです。
下が図録の画像です。


『デビュー40周年記念 萩尾望都原画展』
(2009年 「萩尾望都原画展」実行委員会/トラフィックプロモーション:発行・販売)

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萩尾先生の手書きの文字の上に活字が貼り付けられています。
「1ページ劇場」の文字はありません。

 


「ポーの伝説によせて」


別冊少女コミック』1974年12月号

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画像が見づらくて大変申し訳ありません。
詩は次のとおりです。


「――ポーの伝説によせて――

――昔むかし オオカミの出る山中に 金毛の兄弟が住んでいました
――明るい五月に少女は 青い目の少年に プロポーズしました
――シャーロック・ホームズふうの 帽子をかぶった紳士は バスのなかで 彼にほほえむ少年を 見ました
――戦争のすこしまえ ロンドンで殺人事件が起こりましたが 死体が見つかりませんでした
――オズワルド・エヴァンズは きみょうな遺書を残しました
――アランは エドガーが出かけたので 雨の日の一週間 ひとりでるす番をしなければ なりませんでした
――古城の城主は 川を流されてきた少年の死体が 生きかえるのを見ました
――幸福な婦人は バラの庭で 恋人の帰りを待っていました
――炎のなかで ひとりの少年が 燃えて消滅しました

萩尾望都


記事(19)にも書きましたが、この詩は第2シリーズの各作品の内容を表しています。
門の向こうに謎の少女が佇んでいるのがおわかり頂けるでしょうか。
この娘は一体誰なんでしょうね?


「ポーの伝説によせて」はまだ一度も再録されたことがないようです。
2つの「1ページ劇場」をぜひ一緒に単行本などに収録して頂きたいものですね。