亜樹の萩尾望都作品感想ブログ

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(34)「ポーの一族」イラスト集~予告・表紙・合同扉絵⑥

⑥は「ランプトンは語る」「ピカデリー7時」「はるかな国の花や小鳥」「ホームズの帽子」のイラストです。


特に記載のない限り出版元は小学館です。
ほとんどが古い雑誌のコピーの画像ですのでコンディションが良くないものもあります。特にモノクロは不鮮明だったり裏写りしたりしています。また、絵の傾きを補正しきれていません。どうぞご了承ください。
このイラスト集は旧作のレアなイラストをご紹介してファンの方にポーの世界をより楽しんで頂きたいという思いで作りました。萩尾先生ならびに小学館様より削除のご要請がありました場合は速やかに削除いたします。

 


「ランプトンは語る」

予告カット
別冊少女コミック』1975年6月号

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カラーは全体が見える絵もあります。
(画像は『萩尾望都パーフェクトセレクション7 ポーの一族Ⅱ』より)

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エドガーを中心に登場人物が描かれています。
本編と多少違いますが右上から時計回りに、ロジャー、クエントン卿、ドン・マーシャル、1人おいてルイス、テオではないかと思います。
でもエドガーの左下のリボンタイをした人物が誰なのかわかりません。
男性の主な登場人物でこの中に描かれていないのはオービンさんだけですが、オービンさんには見えないし…。
それとも私がクエントン卿かドン・マーシャルだと思った人がオービンさんなのでしょうか。
実は「ランプトンは語る」には本編にも謎の人物がいるのです。
そのコマがこちら。
(画像は『萩尾望都パーフェクトセレクション7 ポーの一族Ⅱ』より)

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オービンさんとシャーロッテの間に背広とネクタイ姿の男性がいますよね?
決して胸像なんかじゃありませんよ。この人、一体誰なんでしょうか。
オービンさんの仲間?
集会では先に夕食をとったという話なので、その関係者?
しかも作品中にこの男性が描かれているのは、このコマだけなんです。
ま、まさか「11人いる!」状態!?
この男性と予告カットの正体不明の男性は、果たして関係あるのか、ないのか。
非常に気になります。

~2019. 2. 26 追記
カラー予告のリボンタイをした人物は、コメント欄にみっしさんが書いてくださったようにマルグリットだと思います。
男性だと思い込んでいましたが髪形が似ているし、唇が他の人物より赤くてルージュを引いたように見えるし。
追記するのがこんなに遅くなってしまって申し訳ありません。

表紙カット
別冊少女コミック』1975年7月号

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表紙カットはちょっとわかりにくいですが髪の色と同じ青いバラが1輪、顔の左に描かれています。

 


「ピカデリー7時」

予告カット
別冊少女コミック』1975年7月号

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どちらも灯りのともった歪んだ窓の列が背景に描かれていますね。
これは作品の扉絵にも共通しています。
(画像は『萩尾望都パーフェクトセレクション7 ポーの一族Ⅱ』より)

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作品中に描かれているピカデリーサーカスに面した建物の窓、またはポリスター卿のアパートかポールの勤務先のホテルの窓のイメージでしょうか。
扉絵の窓には人影も見えます。
窓の他に共通しているのはバラの花。
そして扉絵とモノクロ予告ではエドガーが懐中時計を手にしています。
バラはポーシリーズのイラストによく登場するので別として、窓と懐中時計がこの作品の隠れたモチーフなのかもしれません。
イギリスの探偵小説風の作品にぴったりな扉絵と予告カットです。

予告カット
別冊少女コミック増刊ちゃお』1975年8月号(8月15日号)

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作品の内容とは全く関係ないのですが、とても美しい絵です。
掲載されたのが増刊号で、しかもサイズが小さかったので、覚えている方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。
私は当時見た記憶がありません。
まさに眠れるお宝カットですね。

 


「はるかな国の花や小鳥」

予告カット
『週刊少女コミック』1975年36号

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えっえっ? この予告にもびっくりですね。
予告用に描かれたものではなく、どこかから流用されたことは明らかですが、右のアランはまだわかるとしても左の女の子は一体誰?
もしかして2つの絵を合成しているのでしょうか。
文は次のとおりです。

「今なお、別れた恋人への愛に生きる彼女の前に現れたエドガー。ほほえみを浮かべたエドガーの瞳の中に、彼女が見たものは……!? おなじみ “ポーの一族” の番外編!!」

「番外編」とありますが、作品の内容からいうと番外編とは思えません。
ポーシリーズの他の作品が『別冊少女コミック』に掲載される中、本作だけが『週刊少女コミック』に掲載されたので番外編扱いされたのではないでしょうか。
これは掲載誌(37号)の前号(36号)ですが、実は前々号(35号)にも「はるかな国の花や小鳥」のモノクロ予告が載っていて、絵はこの女の子の顔の部分だけが使われています。文は、

「恋に破れた女の心をファンタスティックに表現する萩尾望都の世界」

「ポーシリーズ」とは一言も書かれていませんね。
この時にはまだ編集部に詳しい内容が伝わっていなかったのか、またはポーシリーズということを36号まで伏せておく方針だったのでしょうか。

ちなみにカラー予告は36号に載っていて、下の表紙カットの一部が使われています。

表紙カット
『週刊少女コミック』1975年37号(9月7日号)

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掲載号の表紙ですが、こちらには「番外編」とは書かれていません。
イラストは華麗かつ繊細で、エドガーもメリーベルもうっとりするほどですね。
特にエドガーはエルゼリへのほのかな思慕や哀切が入り混じったような表情が何とも言えません。
表紙なので背景がゴチャゴチャしていて絵の美しさを存分に味わえないのが残念。
ぜひ無地の背景で鑑賞したいものです。

表紙カット
『週刊少女コミック増刊フラワーデラックス』1976年8月刊(2018. 9. 18 追加)

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背景が無色の絵がありました!
どうぞ心ゆくまでご堪能ください ♪
こちらは増刊号の表紙の裏側に載っていたものです。
画像はトリミングしていますが、絵の上に落合恵子さんの「ポーの一族によせて」という詩が掲げられています。

 

~2018. 5. 19 追記 番外編について~マニアックです)

上で35号には「ポーシリーズ」の文字がなく、36号では「番外編」とされていることを書きましたが、もう少し詳しく調べてみました。

〈30号〉
読みきりシリーズの予告の1つとして、この作品も紹介されています。
作品のタイトルとカットはなく、萩尾先生の自画像です。

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「週刊の読者のみなさまに “ポーシリーズ” の続編をお贈りしようとはりきってます」
この時に「ポーシリーズの続編」とはっきり書かれていました。「番外編」ではありませんね。

〈35号〉
上でご紹介したように、女の子の顔の絵のモノクロ予告が載っています。
「ポーシリーズ」とは書かれていません。

〈36号〉
上のモノクロ画像です。
「おなじみ “ポーの一族” の番外編」と書かれています。

〈37号=作品掲載号〉
上のカラー画像が表紙カットです。「番外編」の文字はありません。
作品扉には「ポー・シリーズより」とあるだけで「番外編」とは書かれていません。
巻末目次

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絵は36号のモノクロ予告の一部です。
「華麗なるタッチで描く “ポーの一族” 番外編!!」
最後に再び「番外編」という言葉が出てきました。

〈まとめ〉
萩尾先生は「ポーシリーズの続編」と書かれていますし内容的にも番外編とは思えないのですが、編集部(の一部)では番外編という認識だったのかもしれません。
モノクロ予告の女の子が誰なのかはまだわからないのですが、もしわかりましたら、また追記します。

 


「ホームズの帽子」

予告カット
別冊少女コミック』1975年10月号

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作品中でオービンさんが身に着けていたホームズファッションのエドガーです。
赤いリボンがオシャレ。パイプも似合っていますね。
と言っても外見は14歳なんですけど…。
あ、でも「小鳥の巣」では慣れた手つきで煙草を吸ってましたっけ。
「ホームズの帽子」掲載号は「11人いる!」完結編が同時掲載というファンにとっては贅沢なものでした。
この予告も左に「SF超大作『11人いる!』の完結編ものります!」と書かれています。

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リーベルの霊を呼び出して消えたクレイバスとエドガー。
「怪奇と幻想」のムードたっぷりの予告カットです。