「ポーの一族」の待望の新章が『flowers』7月号から始まります!
現在発売中の6月号に予告が載りました。
新章のタイトルは「青のパンドラ」なんですね!
カラーはインパクトがすごい。
モノクロは「ユニコーン」Vol. 3の扉絵のエドガーを思い出しました。
アオリはどちらも
「ミュンヘンで
ファルカと再会した
エドガーの持つ
アタッシェケースの
中には…?」
おおっ このアオリといいカラー予告の絵といい、ついに2016年の話の続きが!?
でも始まってみたら違うってこともあるかも…
と思っていたら新シリーズの「ストーリーポイント解説&コミックスガイド」というページがあって、そこにしっかり「待望の新シリーズは、既刊コミックス『ポーの一族 ユニコーン』収録の「わたしに触れるな」からつながるストーリー」と書かれていました。
わー! これは新シリーズをおさらいしておかなければ!
ってことで早速単行本を読み直しです。
2016年に始まった新シリーズはこれまでに3作品発表されています。
作品ごとに時代を行き来していて、発表順に並べるとこうなります。
●「春の夢」1944
●「ユニコーン」Vol. 1「わたしに触れるな」2016
● 同Vol. 2「ホフマンの舟歌(バルカロール)」1958
● 同Vol. 3「バリー・ツイストが逃げた」1975
● 同Vol. 4「カタコンベ」1963
●「秘密の花園」1888~89
これらの作品だけでも既に新事実やエピソードが盛り沢山なので年表を作ってみました。
旧シリーズの出来事も一部含まれています。
末尾に( )が付いている項目が新シリーズで、春=「春の夢」、ユ=「ユニコーン」、秘=「秘密の花園」。
その後ろの数字はVol. を表しています。
~~~*~~~★~~~*~~~
BC 大老はギリシャの神官、ベルナドットはギリシャの巫女(シビュラの予言者)(ユ2)
? 大老とベルナドット、国が滅亡してナポリやローマに逃れ神殿の神職に就く(ユ2)
3世紀 大老、ローマでバリー=ダイモン*をポーの一族に加える(ユ4)
4世紀 ローマの国教がキリスト教となり、大老が統べるポーの一族は北へ逃れるがベルナドットが統べるルチオ一族はベネチアに留まる(ユ2)
830頃 ハンナ、イングランドのヨークシャーでクロエをポーの一族に加える(ユ3)
? ハンナ、クロエやシルバーらブリトン人の仲間とヨークシャーの谷にポーの村を作る(春2) (ユ3)
? 大老、フォンティーンやバリー=ダイモンらローマ人の仲間8人とトリッポの城に住む(ユ3)
? 大老、トリッポの城の仲間を殺す。フォンティーンはポーの村の地下に囚われる。バリー=ダイモンは村に来るがバラを枯らして逃げる(ユ3)
? 約100年後、大老とハンナ、ポーの村を出てウェールズのスコッティ村へ(ユ3)
14世紀 ファルカ、紅ルーシ国でバリー=ダイモンによってヴァンピール(吸血鬼)になり、100年ほど共に暮らす(春3) (ユ1)
15世紀 ルチオ、シビュラの連絡係を通じてバチカンと連絡を取り始める(ユ2)
1879 メリーベルとポーツネル男爵夫妻消える。アラン、ポーの一族に加わる
1888. 9 エドガーとアラン、クエントン館へ行く(秘1)
1889. 8 アーサー、ポーの一族に加わる(秘10)
1925 エドガーとアラン、パリ万博でファルカと出会う(春2)
1934 エドガー、ロンドンでオービンと出会う
1944 エドガーとアラン、ウェールズのアングルシー島でブランカと出会う。ダン・オットマー、サルヴァトーレによりルチオ一族に加わる。ブランカ、ファルカによってヴァンピールになる。クロエ、ポーの村のバラを枯らして逃げる。エドガーとアラン、パリへ行く(春1~6)
1958. 2 ベネチアのコンサートでエドガーはベルナドットと出会い、アランはバリー=ダイモンと出会う (ユ2)
1959 エドガーとアラン、西ドイツのガブリエル・スイスギムナジウムへ
1963 アラン、バリー=ダイモンと再会(1958以来)し、地下の天国に行く(ユ4)
1966 オービンの集会とクエントン館の火災
1975.6 ロンドンでエドガーはクロエに再会し、アランはバリー=ダイモンに再会する(ユ3)
1976.6 アラン炎の中に消える。バリー=ダイモンが目撃しエディスを救う(ユ3)
2000 クエントン館にアーサーのバラのアーチが完成し、オービン、ファルカ、ブランカが訪れる(秘10)
2015.12 エドガー、アーサーの所へ行く(ユ1)
2016 エドガー、ミュンヘンでファルカとシルバーに再会し、バリー=ダイモンと出会う(ユ1)
*「バリー=ダイモン」は正式な名前ではありません
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年表の最後が2016年のミュンヘンで、今度始まる「青のパンドラ」はここから繋がるわけですね。
もしかすると旧シリーズを読んだことがない方もいらっしゃるかもしれないので僭越ながらちょっとご説明。
旧シリーズの最後の作品は1976年発表の「エディス」で、物語も同年の話でした。
「エディス」のラストでアランは炎の中に消えてしまいます。
エドガーの方は消息がはっきり描かれていなかったのでファンは長い間ヤキモキしていました。
それが40年の沈黙を破って2016年に新シリーズ開始!
ファン歓喜!!
1作目の「春の夢」は1944年の話でしたが、2作目の「ユニコーン」Vol. 1「わたしに触れるな」は2016年。
消息の分からなったエドガーがついに姿を現す!
ファン狂喜乱舞!!
しかもエドガーが大事に抱えていたアタッシェケースの中に、消滅したと思われていたアランがいると言う。
ほとんど炭のような状態で。
ファン驚愕!!
そこへバリー=ダイモンという得体のしれない人物が現れて、どうなる!?どうなる!?とハラハラしていた話の続きが、このたびようやく動き出そうとしてるんですよ。
待ってました~!
あ、先ほどからバリー=ダイモンと書いているのは、この人のことです ↓
名前が「バリー」「ダイモン」などいくつもあるので、このブログでは便宜上「バリー=ダイモン」としています。
今後のストーリー展開によっては呼び方を変えるかもしれません。
いずれにしろ新シリーズのキーパーソンです。
~~~*~~~★~~~*~~~
さてさて新シリーズの単行本を読み返すと、今後のストーリーに関わる(かもしれない)気になることが目白押しなので忘れないように書き出してみます。
まずは3作品の中でも要と思われる「ユニコーン」から。
【エドガー】
①バリー=ダイモンは、エドガーがアランを蘇らせるために何をしたか知っていると言う。エドガーは何をしたのか。
②ミュンヘンに来る時「少しイギリスから離れたかった」のはなぜか。
③グールのままの指先は何を引き起こすのか。
【アラン】
①バリー=ダイモンから本名を告げられた時、忘れる暗示もかけられていたのに思い出せたのはなぜか。
また、エナジーをもらったとすればそれが何かに作用するのか。
②1975年にバリー=ダイモンに会った途端に貧血気味になったのは理由があるのか。
1963年以来の再会ではなく、その間にも会ったことがあるのか。
③犬を怖がることが今後のストーリーにどのように絡むのか。
④2016年の時点でどの程度の意識があるのか。
【バリー=ダイモン】
①カフェの時計の針を一斉に進ませて見せたのはどのような能力か。
時間を支配できる?
②エドガーやアランの前にタイミングよく現れたり、初対面のはずのブランカの家族がナチスに迫害されたことを知っていたりする。
どのようにして皆の動向を把握するのか。
③ポーの村から追放されたのは皆が自分を怖がったからだと言う。
実際、シルバーは彼をひどく恐れている。
バラを枯らした位ではそこまで恐れない気がするが、まだ明かされていない能力や出来事とは。
④バリー=ダイモンがシルバーに「ずいぶんと久しぶりに会ったのに よくわかったなァ」と言うと、シルバーが「…おまえの においは変わらない…!」と返している。
前に会った時は外見が違っていたのか。
⑤ファルカはバリー=ダイモンのことを「バチカンからも人間からも仲間からも嫌われてる」と言う。
バチカンとトラブルがあったのか。
それにはルチオが絡んでいたのか。
「人間」とは誰のことか。
⑥「ユニコーン」と呼ばれると逆らえないのは異母兄フォンティーンの暗示によるためか。
⑦バリー=ダイモンの究極の目的は大老を殺し、フォンティーンを取り戻して再生させること。
地下に塔を造って何をするつもりなのか。
目的のためにアランまたはエドガーが必要なのか。
⑧アランに執着するのはなぜか。
同族の子どもだから?
ピュアで無垢だから?
兄と同じ金髪だから?
兄を救うために利用するという下心を抜きにしても惹かれる気持ちがあるのか。
⑨大老に負けてカラカラに干からびても100年ほどで再生する。
どのようにして?
それがアラン再生にも繋がるはず。
【ポーとルチオ】
①元々はギリシャの神官だった大老ポーと巫女だったシスター・ベルナドットは、いかにしてヴァンピールに変化したのか。
大老のエナジーが月桂樹の香りなのはアポロン神と関係あるのか。
ルチオは男性ばかりなのに始祖のベルナドットが女性なのはなぜか。
他にも変化した神官や巫女はいるのか。
②ベルナドットがエドガーと対面した後で「……あの方は…来た?」と側近に聞いているのは誰のことか。
大老ではない気がするので、もしや自分を変化させた者?
③ポーの「眠り病」とルチオの「眠れない病」との関連性は?
④ルチオとバチカンとの新しい連絡係になると思われるアマディ神父が物語に果たす役割は?
⑤エドガーは老ハンナがギリシャからローマを経てイギリスに来たと思っていた。
大老も「メリーベルと銀のばら」で「わたしたちはローマの灯を見 フィレンツェの水を渡り ともに咲けるばらを追った」と言っている。
それなのにハンナ自身がクロエにブリトン人だと言っていたのはどういう理由か。
⑥かつてハンナの館があったスコッティ村の一帯がなぜ「グールの丘」と呼ばれるようになったのか。
館が村人に襲撃された時に瀕死のポーがグールになった?
⑦グールとはどんな怪物か。
「“グール”のような怪物に変化してた」というエドガーの言葉を受けてファルカは「ひどく弱ると…ひからびて…小さくなってしまう時があるよな…そしてそのまま消えたり…」と言っていて、今のアランがこの状態ではないかと思われる。
グールはこれとは異なる怪物のようだが?
【その他】
①フォンティーンは地上のバラにエナジーを与え続けているはずなのに美しいまま変わらないのはなぜか。
②クロエがエドガーにバリー=ダイモンの過去を話しておきながら行方を知らない振りをするのは何か企んでいるからか。
④ジュリエッタはバリー=ダイモンがアランに名前を告げた時に一部始終を見ていたが、もう関わることはないのか。
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「ユニコーン」だけでもこんなにあります。
更に「春の夢」と「秘密の花園」の気になることも挙げてみると
①アランがエドガーからエナジーを分けてもらいながら「きみの考えが伝わってくる」と言っている。
エドガーがブラザー・ガブリエルのエナジーを奪った瞬間にはブラザーの記憶が入り込んできた。
エナジー摂取の際に意識まで取り込まれることがあるらしい。
この現象は何に関わってくるのか。
アランの再生に?
②エドガーは「目」を使っての移動や軽い催眠術ができるが、他にも特殊能力があるのか。
どういう場面で発揮されるのか。
③シルバーが犬を使うのはアランが犬を怖がることに関係してくるのか。
④ケイトリンは再登場するか。
⑤ポーの村の入口はレイラインの交差点にあり、その近くにいたレイラインの研究者をクロエが殺している。
この件が及ぼす影響は?
⑥瀕死のブランカを救うためファルカが壁から現れたのを目撃したアダム。
誰にも話していないのか。
生きていれば2016年に83歳のはずで、エドガー達に遭遇する可能性もあるのでは?
オービンが出版した吸血鬼伝説『はるかなる一族』を読んだかも。
⑦アダム以外にもオービンの本を読んだ人間が新たなバンパネラハンターになってはいないか。
例えばクロエが殺した研究者の仲間とか。
⑧クエントン館がホテルに改装されて新たな舞台になるのか。
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色々ありますが、これらの他に私が特に気になっているのが「名前」です。
新シリーズはどうも名前がキーワードのような気がして。
例えば「春の夢」でサルヴァトーレがダンをルチオ一族に加える時、ダンの母に「彼が目覚めたら…名前を呼んでほしいのです 静かに…」「狂おしい混乱に陥る者もいます…名前を呼んで…落ちつかせてほしい」と頼んでいます。
「ユニコーン」でエドガーは長い眠りから目覚めた時、誰かが呼ぶ声で自分を取り戻します。
それを聞いたファルカの言葉は「長く眠って目覚めた時は自分の名前を呼ぶ声が頭の中に聞こえるんだ」「それは昔 人間から変化して目覚めた時 呼びかけられた名前だよ」「オレたちはその名前を持ってるから何百年と生き続けていても自分を忘れず見失わずにすむんだ」。
ファルカのこの言葉は上のサルヴァトーレの言葉と繋がります。
バリー=ダイモンの本名はフォンティーンが付けた名前。
この名で呼ばれると逆らえない。
でも、その名を知っているのがフォンティーンだけということは、城で共に暮らしていた継母(フォンティーンの実母)も知らなかったということ?
なら、それは本当の意味での本名ではないような。
いや、そうじゃなくて城の仲間は大老以外もう死んでしまったので、今では知っているのがフォンティーンだけという意味なのか?
この人の名前にはまだ謎がありそうで気になります。
それにファルカのこのセリフ
「“ダイモン”という呼び名も
“バリー”という名もウソだ
“ミューズ”
“ナイチンゲール”
“ブルーローズ”
他になんと名乗っている!?」
「ダイモン」「バリー」「ミューズ」は既に出てきました。
でも「ナイチンゲール」と「ブルーローズ」はまだです。
この2つの名前も多分これから出てくるよね…
と思っていたら新章のタイトルが「青のパンドラ」。
ま、まさかブルーローズ!?
と1人で色めき立っておりますが、まあ私の予感なんて当たらないでしょう。
リストアップした諸々の気になることを頭に置いて新章を楽しみたいと思います。
『flowers』7月号は普段より早く5月27日(金)頃発売です ♪ ←回し者?
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ポーシリーズの年代順作品リストです。よろしければご参考までにどうぞ。
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